インフルエンザがイワシなら、新型コロナは何?
更新日:2020/07/15
季節で流行が変わる感染症は、水温や潮の流れで釣果が変わる魚に似ています。感染症の迅速検査は釣りに似ています。魚は鼻喉から綿棒で釣り上げますが、貝は便から綿棒で拾い上げます。あぶみ小児科クリニックでは、感染症を魚貝類に例えて今日は何匹釣れたなどと言っています。
RSウイルスは夏から秋が旬の秋刀魚
インフルエンザは冬が旬の群れを釣り上げる鰯
ヒトメタニューモウイルスは春が旬の鰆
溶連菌は年中釣れて食べたら蕁麻疹になることがある鯖
マイコプラズマは釣れると嬉しい流行周期のある鯛
ノロウイルスは英語でRの月が旬でこれが感染源の牡蠣
ロタウイルスは春先が旬の蛤
アデノウイルスは夏冬が旬で貝の親戚の変幻自在な烏賊
手足口病は夏が旬で手足にイボイボの蛸
水痘は養殖物(ワクチン)ばかりで天然物(流行)は絶滅危惧種の鰻
今年の3月以降は、新型コロナウイルス感染症の流行拡大阻止の休業と外出自粛で、全ての感染症が消滅して、まるで釣れない漁師みたいです。
では、新型コロナウイルスは魚なら何でしょう?
答えは、河豚です。下手な調理で食べると毒にあたって死にます。一般病院では釣れ(診断でき)ても調理(治療)できないので、調理(治療)はふぐ調理師(感染症専門医)のいる料理店(感染症指定病院)に任せるしかありません。
あぶみ小児科クリニックは、感染症発生動向調査の指定小児科定点で、毎週主な感染症の発生数を大阪府に報告しています。定点からの報告が集計されて日本の感染症発生動向が発表されます。
医療機関は一般的に患者の利益になる時だけ検査します。あぶみ小児科クリニックは、定点の医療機関なので公共の利益のため積極的に検査していて、新型コロナウイルスも子どもだけでなく成人からも外来で採取した検体を保健所に送ってPCR検査をしています。
2020.5.16